庄南内科

内科,消化器内科,小児科
〒488-0823 愛知県尾張旭市庄南町4-112-1
052-769-1230

 

診療案内

健康セミナーの案内

当院ではみなさまの健康増進のため、定期的に健康に関する講演活動を行っております。コスモス調剤薬局四軒家店と合同で行っています。参加無料です。
当院待合で開催していますので、通院していない方でもお気軽にご参加下さい。

【次回のセミナー】
平成28年5月14日(土)13:00-13:45(脳卒中)

【過去の開催】
第1回 平成27年6月27日(土)13:00-13:45「検診・人間ドック」
第2回 平成27年9月26日(土)13:00-13:45「インフルエンザの予防」
第3回 平成28年1月30日(土)13:00-13:45「認知症」

第1回健康セミナー報告

平成27年6月27日土曜日13時から当院待合で、庄南内科とコスモス調剤薬局四軒家店による第1回の健康セミナーを行いました。
当日は多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。院長から30分ほど検診や人間ドックの項目の選び方について説明させていただき、残りの15分ほどでコスモス調剤薬局四軒家店の管理薬剤師の方から、高血圧の薬の内服について説明していただきました。今後も定期的にこのような健康セミナーを開催していく予定です。
みなさまお誘い合わせのうえ、お気軽にご参加ください。

第1回庄南内科健康セミナー

当日のアンケート用紙に記入していただいた質問の回答を以下に示します。

【質問1】善玉コレステロールと悪玉コレステロールの比率はどれくらいがいいですか。
【回答】現在、動脈硬化の指標として悪玉コレステロールLDL-Cと善玉コレステロールHDL-Cの比率が注目されています。まだ新しい概念であるため、具体的な基準については設定されていません。今のところは一回の検査での比率よりも、定期的に比率をみていき、改善されてくるかどうか見ていくのがよいでしょう。

【質問2】高齢になると体のあちこちが痛みますが、なぜですか。
【回答】基本的には年齢とともに関節がすり減って腫れてくるためです。姿勢を直したり、正しい運動をすることで改善させることができます。

【質問3】肝硬変や脂肪肝を治療する技術は進んでいますか。
【回答】肝硬変の主要な原因のひとつであるC型肝炎の治療はここ10年で大きく進歩しましたが、肝硬変そのものの治療は、ほとんど変化がありません。現在さまざまな分野で研究されている再生医療の技術が確立すれば、肝硬変の治療も大きく変わる可能性がありますが、まだまだ未来の技術です。また、脂肪肝はその原因となる飲酒やメタボリックシンドロームの治療が重要であるため、脂肪肝そのものへの有効な治療は限られており、やはり治療の進歩はほとんどありません。

C型肝炎のお子様を持つ保護者の方へ

C型肝炎はここ10年ほどで治療が大きく進歩しました。インターフェロンと抗ウイルス剤の併用により、ウイルス排除率は年々上昇しています。また、インターフェロンを使用しない治療法も新しく適応となりました。治療ガイドラインも整備され、C型肝炎ウイルスの型や量などによって治療方針が細かく調整されるようになっています。しかし、これらは成人の話であり、小児の場合は治療方針がはっきり示されていません。C型肝炎のお子様を持つ保護者の方は、治療方針について有用な情報がなかなか得られず、苦労をされているものと思います。

肝臓専門医のあいだでも小児に対するC型肝炎治療について、意見は統一できていません。
○小児期のC型慢性肝炎は成人まで経過をみていてもほとんど進行しない。ただし、中には数年の経過で肝硬変まで進行する例があるが、どのような場合に肝硬変になる危険が高いのかについては、ほとんどわかっていない。
○一般的に小児の方が成人よりもインターフェロンによる治療効果は高い。しかし、治療成績は年々向上しており、近い将来により有効な治療法が開発される可能性もある。
このようなことから、治療をするべきかどうかはそれぞれの場合によるとしか言えないのが現状です。日本だけでなく海外でも同様であり、米国肝臓病学会によるC型肝炎実用ガイドライン(American Association for the Study of Liver Disease, Practice guidelines; Diagnosis, Management and Treatment of Hepatitis C)の2009年版では個別の事情に合わせて治療をするようにと記載されていた程度でした。最新の2014年版では小児期のC型肝炎の治療について、記載自体がありません。米国小児科学会American Academy of Pediatricsでも同様であり、治療については方針が示されていません。

C型肝炎の小児における治療は、成人で確立したものを小児に対して治験していくという方法で行われています。C型肝炎の治療法は急速に発展しており、今後数年間で大きく変化していくことが予想されています。現在は、成人に対する治療法が確立するのを見極めている状況であり、そのため小児の治療についても定まりません。海外ではC型肝炎の新規治療薬を小児に投与する治験が始まっています。注射が必要なインターフェロンを用いずに、内服薬だけの治療もはじまっており、こちらの方が主流になる可能性もあります。

また、小児のC型肝炎治療を行うことができる病院は限られています。中核病院であっても小児での治療経験がない施設が多く、地域によっては経過をみるしか選択肢がないということもあります。

このような現状ですので、主治医の先生と保護者の方が相談しながら、ご家庭の事情に応じて治療方針を決めていくしかないものと思われます。一人の肝臓専門医として個人的な意見を述べさせていただくと、治療は半年以上の長期にわたって続ける必要があり、頻回の血液検査が必要になります。根気よく治療を続けないといけないので、本人の治療に対する意欲が何より大切です。中学生・高校生では本人が病気のことをしっかり理解して治療に前向きならばしてもよいと思いますが、そうでなければ、いくら親が熱心でもやめた方がよいと考えます。幼児の場合は、親が治療に積極的ならばしてもよいと思いますが、迷っているなら経過を見た方がよいと思われます。何より、今後新しい治療が開発される可能性があります。

詳しくは当院までお気軽にご相談ください。(平成27年3月16日改訂)

肺がん検診は何を受ければいいの?

喫煙者の方はCTをおすすめします。中高年以降で現在喫煙している方または過去に喫煙していた方は、非喫煙者に比べて肺癌の危険が高くなることが知られています。通常のCT撮影よりも被爆量の少ない低線量CTを用いて、2010年に米国で5万人以上の喫煙者または過去の喫煙者を対象にした大規模調査の成績が発表されました。その結果、レントゲン撮影よりもCTによる検診を行った方が肺癌の死亡率を20%以上減少させたという結果が出ました。 (全米肺癌臨床試験National lung screening trialより) 当院でも被曝量を低減した低線量CTによる肺癌検診が可能です。お気軽にご相談ください。

胃がん検診は毎年受けないといけないの?

血液検査(ABC検診)で胃がんの危険度を評価することが可能です。この検査は、ペプシノーゲン法による慢性胃炎の評価と、抗体法によるピロリ菌感染の有無の評価を組み合わせてABCのグループに分ける方法です。この分類により胃がんの高危険群を絞り込むことができると考えられています。危険が低いと判断されれば、必ずしも毎年受けなくてもよいと考えられます。危険が高いと判断されれば、やはり毎年の検診が望ましいです。当院で施行可能です。


【解説】
1983年のピロリ菌の発見以来、胃の治療は大きく変わりました。それにともない胃癌検診も変わりつつあります。以前より早期胃癌発見を目的として全住民を対象にした胃バリウム造影がわが国においては普及していましたが、ピロリ菌感染率の低下に伴って胃癌死亡率は減少傾向にあります。そこで、現在では胃癌の発症リスクを評価して、胃バリウム造影や胃カメラが毎年必要な人を絞り込むABC検診が普及しつつあります。しかしながら、この検査はあくまでもリスクに応じて分類しているだけであり、早期胃癌そのものを評価しているわけではありません。また、胃バリウムや胃カメラでは一目瞭然である進行胃がんを判定できない危険があります。したがって1回は胃バリウム造影または胃カメラを行う必要があります。あくまでも分類をしているだけであり、実際に検診をしているわけではないからです。「ABC検診」という呼び方は適切ではなく、「ABC分類」と呼んだ方がより正確と考えます。
 

CRP (C-reactive protein, C反応性蛋白)

体内のどこかに炎症があると血中濃度が上昇するたんぱく質です。濃度を測定することにより炎症の程度を評価することができます。数値そのものよりも増減の変化を見ていくことで、病気の経過を評価することに適しています。当院で測定可能です。
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肝臓の数値が高いといわれた。

検診や医療施設で血液検査をしたときに、おそらくASTまたはALTという項目が基準を超えていたと考えられます。何らかの理由で肝臓の細胞がたくさん壊れている状態を示しています。この場合、まずはB型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスの感染があるかどうかを確認する必要があります。これは血液検査をすることで評価できます。同時に肝臓の形態を確認するため、腹部の画像検査をします。これには腹部エコーによる検査が適しています。いずれも当院で施行可能です。また、アルコールは肝臓に悪影響を与えるため、お酒を減量する必要があります。このほかにもさまざまな原因でAST/ALTは基準を超えます。お気軽にご相談ください。
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赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値、平均赤血球容積、平均赤血球色素量、平均赤血球色素濃度

【概要】
血液の「赤い色」に関する性状を検査したものです。血液の「赤い色」は酸素を体のすみずみまで運ぶ能力と関連しており、医学的にはこの能力が低下した状態を貧血と呼んでいます。酸素を運ぶのは血液中の赤血球という細胞の中にあるヘモグロビンというタンパク質であり、世界保健機構WHOの定義に従いヘモグロビン量の検査結果から貧血があるかどうかを判断します。また、赤血球に関する他の項目の結果から、貧血の原因をある程度推測することができます。
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【より詳しく】
ヘモグロビンは鉄を含有する赤い色素タンパク質であり、赤血球中に存在します。血液の赤い色はこのヘモグロビンに由来します。鉄分が酸素の運搬に重要であり、体内の鉄が不足するとヘモグロビンを産生できなくなります。ヘマトクリットとは血液を遠心分離器にかけたときに分離する血漿と血球成分の体積比を示したものであり、赤血球の大きさを表します。ヘマトクリット値を赤血球数で割ったものが平均赤血球容積です。平均赤血球色素量は赤血球一個あたりに含まれるヘモグロビンの量であり、ヘモグロビン量を赤血球数で割ったものです。平均赤血球色素濃度は赤血球の一定容積に対するヘモグロビン量の割合を表した数値で、ヘマトクリット値をヘモグロビン量で割った値になります。これらの項目から貧血の原因を推測することができます。例えば体内の鉄分が少なくなると、平均赤血球容積や平均赤血球色素量が少なくなることが知られています。

花粉症

【概要】
 花粉症はスギなどの植物の花粉によるアレルギー性疾患のひとつです。くしゃみや鼻水といった鼻炎や、目のかゆみといった結膜炎などによる症状をひきおこします。何年も花粉にさらされることによって発症し、通常は学童期に発症します。花粉を避けるように生活を改善することと、薬による症状軽減が治療の中心になります。
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【原因】
 植物の花粉などのアレルギー原因物質を、人体にとって害のあるものと誤認して免疫系が反応してしまうことが、症状を引き起こす原因となります。アレルギー原因物質にさらされている限り、症状は改善しませんが、原因物質がなくなると症状は速やかに改善します。花粉などの屋外の物質が原因の場合は症状に季節性がありますが、室内のホコリや部屋で飼育している動物が原因の場合は季節に関係なく症状が出ます。

【合併症】
 鼻炎症状による生活の質の低下、不眠、気管支喘息の悪化、副鼻腔炎、中耳炎などをひきおこします。

【検査】
 一般的によく行われるのは血液中のアレルギー原因物質に対する免疫物質IgE抗体を測定する方法です。血液検査で測定できることからよく行われます。ただし、必ずしも測定結果と症状は一致しないことから、実際にアレルギー原因物質を皮膚内に注射して調べる皮膚プリック検査も行われることがあります。

【治療】
 大切なのはアレルギー原因物質を避けることです。花粉などにさらされないようにして、家の中に持ち込まないことが必要になります。以下のことが有効とされています。また、気管支喘息やアトピー性皮膚炎のある方はとくに注意が必要です。
・花粉情報に注意する。
・花粉の多い日には屋外に出ることを控える。
・洗濯物を外に干さない。
・マスクやエアコンのフィルターに花粉除去ができるものを使用する。
・家の中の掃除をこまめに行う。
・表面がけばだった衣服の着用は避ける。

 生活の改善と同時に薬剤による対症療法を行います。軽症から中等症までの方に一般的によく使われる薬剤は、抗ヒスタミン剤、ステロイド点鼻薬、ロイコトリエン拮抗薬などです。それぞれ作用、副作用が違うので症状に応じて使用します。

B型肝炎ワクチンを受けましょう

B型肝炎についての解説
中学生・高校生、またはその保護者の方に向けて
 
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【B型肝炎って何?】
B型肝炎ウイルスという病原体による感染症のことをB型肝炎と呼びます。肝炎ウイルスは発見された順番にA,B,C,D,Eと名前が付けられており、似たような名前ですが、それぞれまったく違う病気です。B型肝炎ウイルスに感染すると肝臓に持続的な炎症がおこります。程度の差はありますが、肝臓が常に腫れあがってやけどを起こしているような状態になります。このウイルスは血液や体液によって感染します。かつては出生時に母親から感染する場合がほとんどでしたが、現在の若い世代では性交渉や不適切な消毒による注射針や入れ墨・タトゥー針の使用によることがほとんどです。

【どんな症状なの?】
疲れやすい、吐き気、食欲がない、熱が出る、腹部の違和感などであり、特徴的な症状はありません。体や目が黄色くなる黄疸という症状が出ることもあります。しかし、ほとんどの場合は感染してもすぐに症状が出ず、数ヶ月近くたってから症状が出ます。B型肝炎はたいへんに危険な病気です。重症になると、そのまま肝臓の機能が失われてしまい、死亡することもあります。また、全く症状が出ないまま経過することも多くあり、ほぼ一生にわたって感染状態が継続します。そして高い確率で肝硬変や肝臓がんになります。

【予防は?】
B型肝炎は血液などの体液によって感染します。以下のことを守っていれば感染を防ぐことができる可能性があります。逆に、守らないと感染する危険があります。
○不特定の相手と性交渉をすることは避けましょう。(口や肛門を使った性行為でも感染の危険があります。)
○性行為をする時は必ずコンドームをつけてください。
○他人の血液に直接触らないようにしましょう。
○他人が使用した注射針やピアスなどを使わないでください。
○ひげそりや歯ブラシの共有も避けましょう。
○再利用されている入れ墨・タトゥーの針も感染の原因となります。使用しないでください。
注意してほしいのはB型肝炎の予防接種を受けたからといって、このようなことをしていいわけではないということです。B型肝炎以外に血液や性交渉を介して感染する病気のひとつとして、エイズ(HIV感染症)があります。B型肝炎だけでなくエイズ(HIV感染症)を防ぐためにも、このような行為はやめましょう。

【どうやって検査や治療をするの?】
自分がB型肝炎かもしれないと思ったり、親しい人にB型肝炎の方がいる場合は医療施設でぜひ相談してください。血液検査でB型肝炎ウイルスに感染しているかどうかがわかります。ただし、感染した直後だと検査してもわからないことがあり、数週間ほど期間をあけて再検査が必要になることもあります。B型肝炎と診断されたら、現在の症状に応じて治療をします。症状が軽ければ経過を見るだけのことも多いですが、症状が重くなると入院での治療が必要になります。また、症状はなくなっても、何年も経ってから肝臓癌ができることがあります。そのため、感染すると一生にわたって定期的な肝臓の検査が必要です。B型肝炎ウイルスがいつも血液から検出されるような状態であれば、インターフェロンや核酸アナログ製剤といった特殊な薬による治療が必要になることがあります。

【何が一番問題なの?】
B型肝炎に感染した場合、重要なのは以下の3点です。
1.初めて感染したときに、症状が重いと死亡する。
成人の場合、その確率は数パーセントほどと考えられています。劇症肝炎といわれる状態です。
2.一度感染すると一生にわたって肝臓がんの検査が必要である。
いったんB型肝炎ウイルスに感染すると、体からウイルスが消えることはありません。症状がなくなっても、残ったウイルスにより肝臓がん発病の危険が常にあるため、一生にわたって肝臓の検査が必要です。
3.他人にうつす危険がある。
症状がなくなっても、体内に残ったウイルスによって他人にうつす危険があります。

【どうすればいいの?】
予防接種を受けてください!B型肝炎は予防接種をすれば高い確率で感染を防ぐことができます。半年間に3回の予防接種をします。一般にはあまり知られていませんが、日本でも医療従事者は針刺し事故などで職業的に感染の危険があるため、B型肝炎ワクチンを接種している施設がほとんどです。また、世界の多くの国ではすべての小児にB型肝炎ワクチンを接種しています。自費での接種になっているのは日本ぐらいです。当院でも予防接種は可能です。ぜひ予防接種を受けていただくようお勧めします。

 

B型肝炎ワクチンを受けましょう2

B型肝炎についての解説
乳幼児保護者の方に向けて
 
【B型肝炎って何?】
B型肝炎ウイルスという病原体による感染症のことをB型肝炎と呼びます。肝炎ウイルスは発見された順番にA,B,C,D,Eと名前が付けられています。似たような名前ですが、それぞれまったく違う病気です。B型肝炎ウイルスに感染すると肝臓に持続的な炎症がおこります。程度の差はありますが、肝臓が常に腫れあがって、やけどを起こしているような状態になります。肝臓の炎症が続くことにより肝硬変や肝臓がんをひきおこします。

【どんな症状なの?】
乳幼児では自覚症状はほとんど出ません。発疹が全身に出ることもありますが、特徴的ではありません。ウイルスが体内に入ると感染が一生持続して、肝硬変や肝臓がんを合併します。B型肝炎は比較的若い年齢でも肝がんを引き起こすことが知られており、30歳代で肝臓がんを発症することもあり、ときには小児期に肝臓がんが発症してしまうこともあります。

【治療は?】
現在の医学ではいったん感染したB型肝炎ウイルスを体から完全に排除することはできません。したがって、いかにウイルスの増殖を抑えるかが重要となってきます。ウイルスの量が多く肝炎を引き起こしていれば、小児の場合はインターフェロンによる治療を考えます。しかし、小児に対してインターフェロン治療を行うことができる病院は全国でも限られています。また、肝炎を起こしていなければ積極的な治療は必要ありませんが、ごく微量のウイルスは体の中に存在し続けますので、定期的に経過を見ていくことが必要です。

【感染経路は?】
B型肝炎は血液や体液によって感染します。かつては出生時に母親から感染する場合がほとんどでしたが、母子感染防止の取り組みにより現在ではまずありません。成人で感染する場合は、性交渉や不適切な消毒による注射針や入れ墨・タトゥー針の使用によることがほとんどです。しかし、感染力が強く唾液や涙にもウイルスが存在するため、乳幼児では家族内や保育園で感染することがあります。事例では、母子感染B型肝炎の保育士から園児に集団感染したり、同居の家族からB型肝炎に感染したりということが報告されています。いずれも感染させた本人はB型肝炎であることを自覚していませんでした。血液感染する他のウイルス感染症(HIV感染症やC型肝炎など)では、感染力はもっと弱く、通常の集団生活や家族内で感染することはまずありませんが、B型肝炎は通常の集団生活や家族内でも感染してしまう可能性があることが問題となります。

【予防は?】
乳幼児では無自覚なB型肝炎ウイルス感染者からの水平感染を防ぐことが重要となります。つまり、知らないうちにまわりに紛れ込んでいるB型肝炎の大人や子どもから、うつらないようにすることが大切です。最も有効な方法は予防接種です。半年間の間にワクチンを3回注射します。予防接種をすれば高い確率で感染を防ぐことができます。日本小児科学会は生後2ヶ月で接種を始めることを推奨しています。一般にはあまり知られていませんが、日本でも医療従事者は針刺し事故などで職業的に感染の危険があるため、B型肝炎ワクチンを接種している施設がほとんどです。また、世界の多くの国ではすべての小児にB型肝炎ワクチンを接種しています。自費での接種になっているのは日本ぐらいです。当院でも予防接種は可能です。ぜひ接種を受けていただくようお願いします。

 

C型肝炎インターフェロン終了後の方へ

C型肝炎を指摘され、インターフェロン治療をされた方の多くは、無事に治療が終了したことと思います。治療終了後半年の時点で血液中にC型肝炎ウイルスが検出されなければ、ウイルスを排除できた可能性がきわめて高いと考えられています。ウイルスを排除すれば肝癌の発生率も低下することがわかっています。しかし、肝癌発生率は低下はしますが、ゼロにはならないこともわかっています。日本肝臓学会のC型肝炎治療ガイドラインによれば、治療終了後3.3年から8年間で0.9%から4.2%の確率で肝癌が発生します。したがって、治療後も腹部エコーなどによる肝臓の定期的な検査が必要とされています。
治療を受けてその後、定期的に肝臓の検査をされていない方は、ぜひとも肝臓の検査を受けていただくようにお願いします。当院でも治療後の方の肝臓定期検査は可能です。
また、C型肝炎ウイルスに対しては免疫が成立しません。治療後もウイルスにさらされれば再度感染します。現在は輸血や医療行為でC型肝炎に感染することはまずありませんが、不衛生な入れ墨・タトゥー針や注射針などにより再度感染する危険があります。十分な注意をお願いします。
C型肝炎インターフェロン終了後の方へ

 

大腸がん検診

大腸がんを早期に発見する目的で、便検査による大腸がん検診が普及しています。
この検査は便の中にある血液を調べています。
大腸にがんやポリープなどがあると便で表面が傷ついて、ごくわずかに血が混じります。この血液を調べている検査です。
検査方法が簡単で費用も安く、精度もよいことから、検診として広く普及しています
当院でも検査可能です。お気軽にご相談ください。

米国予防医療専門委員会(the U.S. Preventive Services Task Force, USPSTF)でも推奨度Aとしており、検診を強く奨めています。


よくある質問


【問い】精査必要と判定されたらどうなるの?
【答え】大腸内視鏡検査を受けていただきます。肛門から内視鏡を挿入して大腸の内部を直接観察する検査です。負担の大きい検査ですが、ポリープがあった場合にそのままポリープを切除できるという利点があります。内視鏡以外には、大腸にバリウムを入れてX線やCTで検査する方法もあります。注腸X線やCTコロノグラフィと呼ばれる検査方法です。当院では大腸の精密検査はできませんので、精査可能な医療施設へ紹介させていただいております。ご理解とご協力をお願いします。


【問い】血便はないので受けなくてもだいじょうぶなの?
【答え】いいえ。大腸がん検診では、目に見えないような微量の血液を判定しています。血便がなくても検診を受けていただくようお願いします。


【問い】すでに大腸内視鏡を予定しているけれど、検診が正常だったら内視鏡を受けなくてもよいの?
【答え】いいえ。何らかの理由で大腸内視鏡を予定している方は、検診の適応ではありません。予定通り内視鏡検査を受けてください。大腸がん検診は症状のない健康な人から、大腸内視鏡検査が必要な人を絞り込む検査です。すでに内視鏡検査が予定されている方に対して、内視鏡検査の必要性を評価することはできない検査です。


【問い】検査で陽性になったけれど、前日に肉を食べたせいなの?
【答え】関係ありません。かつては便中の鉄分を調べていたため、食事の内容や鉄剤内服などの影響を受けました。しかし、現在の検診はヒトの血液の成分を直接検出しています。動物の肉を食べても鉄剤を飲んでも影響は受けません。


【問い】検査したら陽性になったけれど、もう一回検査して陰性なら内視鏡検査を受けなくてよいの?
【答え】いいえ。内視鏡検査を受けることをおすすめします。大腸がん検診は手軽で安価に行える検査ですが、それほど精度はよくありません。精度の悪さを回数で補うために2回行っています。1回でも陽性になったら内視鏡検査をお願いします。


【問い】大腸ポリープは大腸がんなの?
【答え】大きさによります。大腸ポリープは良性腫瘍ですが、大きいポリープほどがんになりやすいことがわかっており、大きいポリープは一部ががんになっていることも多いです。そのため、ある程度以上の大きさの大腸ポリープはたとえ良性であっても、内視鏡で切除することで将来のがんの可能性を低くすることができます。